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extraordinaryへ。

extraordinaryへ。

October 30, 2012

10月28日。tetorigrdenも2周年を迎える事ができました。

これもひとえに皆様方のおかげです。本当に有り難うございます。

一年間、様々な事にトライしてきましたが、結局の所行き着く先は「我々は美容師である」という当たり前の事でした。髪を切る事を生業とし、目の前のお客様に喜んで頂くというシンプルなこと。シンプルですが、その為にすべき準備は山ほどあります。そして様々な経験や勉強の中で培ったものを、その一瞬に最高の形でお届けする、それがサロンワークというものです。以外に地味で地道な作業です。そしてそこに現れるデザインには作り手の考え方や技量、気持ちの状態がでてきますから。

我々にとって美容とは人生を学ぶ為に最適かつ最大の手段であり、技を磨くとはすなわち己の心を磨く事であると考えます。時間をかけて身を削りながら体得していくその先には、喜んでくれる人達の顔があって、なによりも自分自身が多くの事に気付かされ学ぶわけであって、これから長い人生を歩んで行く中でなくてはならないもの、それが我々の仕事観であると思っています。根気強く仕事の質を追求して行く事。それはそのまま人生探求の終わりなき道のりを表していると思うのです。

この1年、自分を曲げずに人が辞めてしまう事もありました。スタッフを泣かせる事もありました。自身の未熟さに嫌気がさしました。しかし、それ以上に多くの喜びがありました。そしてたくさん笑えました。そこには愛がありました。

頑固だといわれながらも曲げずに良かったと思いました。

たくさんの人達との関わりの中で、自身が胸はって誇るべきモノは美容でしかなく、それ以外の何者でもない訳で。当然の事ではあるのですが、改めて美容師で良かったと思える様なこの1年。本当に素晴らしい時間でした。

今行っている写真展「ordinary people」とはそんな私達の仕事の在り方を表している一つのかたちです。普通の人たちを素敵にすること。その人にとっての普通が一番素敵であること。そして私達はその傍らにそっと寄り添いながら、たくさんの気付きと共に成長していきます。

その先にはきっと「ordinary=普通の」モノも、根気強く継続していく事によっていつかは「extraordinary=非凡な」ものになっていけると信じています。

わくわくする3年目が始まりました。

よろしくお願い致します。

tetorigarden   若松剛

Author: Go Wakamatsu

気持ちを整える。

October 20, 2012

お客様から頂いた手紙の中に「髪を切って気分も上を向きます」と記されてありました。このような言葉を頂くと嬉しい反面、何時でもそんな気持ちで仕事に向き合えていたかを考えさせられます。

美容室では毎日たくさんの出会いがあります。そして出会いの数だけ人がいて髪を切る理由があって。

生理的に伸びたから切るという方も中にはいるでしょうが、大半の方には髪を切るという行為にもっと大きな意味や理由があるのだと思います。そしてそれこそが我々の存在意義。いかなる状況下でも忘れてはならない大切な想いだと思っています。

日に何十人と出会い、髪を切らせて頂いていても、その瞬間はいつも一対一。目の前の人が全てです。忙しいとつい、流れていく作業のようになりがちです。心が乱れてしまい、集中できなくなったり、気持ちが散漫になってしまうことも。

その様な時こそまずは自分の気持ちを整えることが大切。乱れた不安定な心は不安定な出来事をもたらすものです。

そして一つ一つの行為に対してその想いさえ忘れなければいつだって、お客様やスタッフとつながり、笑顔を交わし、感動経験をもたらすことができると思うのです。

そのような愛のあるデザイン作りは人々の心を豊かにし、活力のあるものにしていけると信じています。

その為にも自らの気持ちを整えて、その瞬間を大切にしながら大きく成長していきたいと思います。

そんな明日もきっといい日です。

Author: Go Wakamatsu

本気で伝える。

October 12, 2012

練習会の様子。tetorigardenのスタッフはほぼ毎日、各自の課題や問題をクリアすべく練習に取り組んでくれています。頑張っている姿は素敵です。本当に有り難いですね。

今週で来年度の新卒者採用の面接も終わりました。たくさん話をさせて頂いて、自分自身にも多くの気付きがありました。とかく指導する立場の人間や上の人達は学ぶ人の熱意や行動、態度に問題点を感じるものです。ましてや、「ゆとり世代」などと言われている若者たちへの指導の難しさなども良く聞く話です。

しかし、本当に彼らには熱が足りないのでしょうか?根性がないのでしょうか?むしろ、指導する立場の人間こそ、本気で伝えたり、本気で向き合っているのでしょうか。

我々が20才位の頃も「新人類」だなんて言われて難しい世代だとか言われていたものでした。確かにクセは強すぎたかもしれませんが 笑。しかしそこには荒削りな熱い気持ちは確かにありました。そして指導者達も気合いが入っていて、本気でした。そこに憧れ、徹底的に真似て、認めてもらう事に必死だったように記憶しています。今のように便利なツールがないなりに、知恵を働かせ、気持ちで頑張っていたものです。熱くてかっこいい先輩達を追い越す為に必死でした。

我々の様な指導する立場の人間がもっと本気で彼らと向き合えば、必ず響いてくれるはず。伝わるはず。若い子程未熟なのは当たり前の話で、だからこそ先輩はそれを伝える責任がある。熱い気持ちとともに。そうやって生まれた信頼関係はとても強い絆として互いに支え合う力になります。そしてその様な形で迎える明日こそ、きっといい日になるのです。

Author: Go Wakamatsu

ROAST。

October 2, 2012

ロースト。唐津のことを紹介してあるフリーペーパーです。これを見ると唐津という土地のポテンシャルを感じます。写真もテキストも構成もすばらしいです。見る人を喚起するデザインの良さ。街の事を紹介する媒体は数多くありますが、このような見せ方で表現する事ができれば外の人間を呼び込む事だけでなく、その土地で暮らす人達にとっても自分たちの良さを見直し、自分たちの暮らす土地がもっと好きになると思うのです。つまり地域活性の為には地域で暮らす者自身がその土地に対して興味を持ち、良さに気付き、愛する土地である事の認識を持つことから始まるのだと思います。ローストはその様な力をもつ類い稀な媒体です。tetorigardenにも置いてあるので是非ご覧になって下さい。

因に写真はワイトリー写真事務所、構成テキストはTHIS DESIGN。ここにはデザインする事の意味や目的が確実に存在しています。素晴らしいです。

Author: Go Wakamatsu

手取天満宮。

October 2, 2012

1日。朝から手取天満宮へお参り。小さな神社ではありますがとても気持ちの良い場所です。ざわついた気持ちを鎮め、来るべき素晴らしい一日を優しく祝福してくれているような気がします。これからは銀杏の葉の緑がきれいな黄色へと代わり、舞落ちた葉が石畳を美しく埋めていく光景も見物です。街の中にありながら自然の営みを感じさせられる場所です。

思えば3年程前tetorigardenの設計に取りかかった当初より、この地に対するリスペクトを意匠の中に組み込んでもらった事を思い出します。神社の対角上に立地する建物の造作は、神社を意識する事でさらに良い空気を放てるのではないかと試行錯誤した上での一つの答えでした。今ではおかげ様でこの参道に違和感無く存在していると自負しています。もちろん、形だけでなく大切なのは中身です。鳥居の向こう側で行われている営みは普遍的でありながらも、訪れる人々の心の在り方で感じる意味が変わっていく創造的な空間でもあります。なので我々の毎日の営み方もそのようなスタンダードさとクリエイティヴを併せ持つ、地に足のついた働き方でありたいと思っています。

10月24日と25日には秋祭りも予定されています。小さくても活気があって、屋台からの香りに懐かしさを覚えます。今年からは我々も微力ながらお手伝いさせて頂く予定。詳しくはこちら。

Author: Go Wakamatsu