手取神社参道へ移転オープンして、１０月２８日で１年が経ちました。

独立して５年、美容師になってから２０年目を迎えます。鹿児島出身の僕がまさか２０年前にこの地で仕事をするなんて思うはずもなく、これはまさに天命というか縁というか、とにかく目に見えない力でここまで導かれてきたとしか思えません。もちろん、その道程の中で出会った全ての方々の存在無くしては成し得なかった事ばかり。本当に心から感謝しています。

この２０年間、失敗を繰り返す度に自分の技術の無さや感性の乏しさを嘆く事が幾度となくありましたが、不思議と美容師を辞めようとは思いませんでした。何故なのでしょうね。

そして２０年目の今、美容師をやってきて、素晴らしいクライアントの皆様と出会えて、そしてこの仲間と働けて、本当に良かったと思っています。今は辞めてしまったスタッフにも沢山の手助けをして頂きました。この場を借りて感謝します。

そもそも移転のきっかけは以前のサロンが手狭になった事でもあるのですが、我々が目指すべきサロンコンセプトという軸に対して、働く環境や場所すらもブレることなく、将来を見据えたサロンのブランディングの必要性を感じたからでした。

この１年、本当に色んな事がありました。コンセプトに対して忠実であろうと思うが故、気持ちが空回りしてしまい、人が辞めたり、ミスが続いてしまったり。その度にそこに対しての自分の考え方に自信をなくしたりもしました。その度に周りの人たちやクライアントの方々に励まされながらここまでやってこれたのだと思います。

人は必ず成長していきます。今暮らしているステージはその成長過程です。ステージが上がる度に手放さなくてはいけない物や縁が外れる事もあります。その時に、何でもいいから打ち込んでいるものがあったり、仕事を頑張っていたりすれば必ず新しい出会いや出来事は訪れてくれるものです。しかも以前よりも良質な物になって。そんな次のステージで見えてくる世界はきっと素晴らしいものだと信じています。私にとってもこの半年間での出来事や出会いは最高のギフトであり、成長の証。本当に感謝しています。

tetorigardenも2年目のステージが始まりました。「ヘアとパーソナリティ」これは我々が掲げる永遠のテーマです。

ヘアスタイルとパーソナリティの良好な関係を築いていく事が我々の仕事。それぞれが抱える様々なコンプレックスを少しでも前向きな個性へと転換していくこと。その為に必要なのは、限られた情報の中でいかに多くの事に気付けるか、そしてその人の事を想うことができるか。愛のある手仕事の先には必ず良いモノが生まれてきます。そうやって我々が関わる事で意味のあるモノ作りができたら幸せです。

ここまでこれたのは皆様のお陰です。これからも我々が成長する事が恩返しでもあると思っています。これからもどうかご指導の程、宜しくお願い致します。

tetorigarden  若松剛

LIVE & PHOTO 『One Day Diary with Yoshikazu Shiraki in Kumamoto』

LIVE & PHOTO
『One Day Diary with Yoshikazu Shiraki in Kumamoto』

アナログとしてのデジタル

私たちは文明の進化により、様々な物を得た一方で何かを失ってきた。
その中で人の精神や感性はどう変化したのか。
今回のライブでは、ワンデイ・ダイアリーの洗練されたエレクトロニカサウンドと、
普遍的な日常を写し出すカメラマン白木世志一による映像で、
コンセプチャルでアーティスティックなライブをめざす。
渾然一体として繰り返される日常の中で、音と映像による非日常を体感してもらいたい。

日時：2011年10月22日（土曜日） open / 19:30 start/ 20:00
料金：前売り 2,500円（with 1drink）　/　当日 3,000円（with 1drink）
場所：NAVARO 熊本市中央街5-17　熊本中央ビル地下 （銀座通り東側　国道3号線付近auショップ地下）
TEL：096-352-1200
チケット取り扱い：cafe&zakka orange、島田美術館
企画：UPPER.M+堂森堂
問い合わせ：090-9793-2383（UPPER.M） ,dmrs50@gmail.com(堂森堂)

『白木　世志一 – Yoshikazu Shiraki -』 http://www.whitrees.com/
1970年熊本県生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科を卒業後、出版社に勤務。
編集者を経て、2009年 ワイトリー写真事務所設立しフリーランスのカメラマンとして活動中。
熊本在住

今日は楽しみにしていた私の師匠のイベントです。一緒に仕事をし始めてもう１０年は過ぎたでしょうか。氏との出会いは私の美容師としての生き方に大きな変化をもたらしてくれました。物事を見つめる眼差しや生き方から酒の飲み方まで本当に多くの事をいまだ学ばせてもらっています。１０年前から一切のブレを感じさせない人。ただし頭は非常に柔軟な素敵な方です。今も共にプロジェクトは進行中です。

イベント内容に関しましてはまた後日にアップします。

例えば失敗を犯してしまう事なんて誰にでもある話で、もちろん私にもその様な出来事は沢山ありました。そんな時にどのような対処をするかで人間の本質みたいなモノが見えてきたりします。

そんな時はとかく保身に走りがちであり、また、軽度の噓で取り繕ってみたり、都合の良い言い訳を考えてみたり….。

やがて、あれこれ考える事が面倒になり、自分自身の未熟さを認める。

すると、不思議な事に少し楽になってくる。やがて、必死に取り繕うとしていた自分がバカバカしくなって、恥ずかしくなる。なんであの時にあんなことを…なんて思いが押し寄せてきます。

そして気持ちに余裕がうまれてきます。そうすると混線していた心や頭の中がシンプルにすっきりとしてきますね。

自分自身に対しての噓やごまかしは確実に体や心を蝕んでいき、気付くともう戻れない所へと向かうことになります。足りない自分、出来ない自分を素直に認める事から次のステップは始まります。そしてこれを超えていくことで成長した新しい自分との出会いも待っています。それはまさに自分を大事にするということでもあり、大切な自分への愛を持つ事だと思います。そうやって自分への愛を確認できた時、失敗は成功へのプロセスであった事に気付くのでしょう。正直さや素直さは周りの人の気持ちも動かすものです。

きっと明日も良い日です。

tetorigardenのエントランスもすっかり秋の彩りです。これは薔薇の実を携えた枝もの。名前は忘れてしまいましたがこの時期にピッタリの装いです。仕事をさせてもらっているこの通りに対してここのファサードの様が少しでも美しく、心地よい空気を作っていく場所であれば、と思っています。最近は陽が沈むのも早くなり、夕方にはライトアップされたファサードが良い感じで参道を照らしています。2週おき位に変えていく予定です。近くにお越しの際は是非見にいらして下さい。因にここの生け込みを毎回担当して頂いているのはAnger Flower Workさん。ここのクリエイション、素晴らしいです。ご興味のある方はこちらからどうぞ。

私達にとってトレーニングとは、技術も、そして人間性を成長させていく為に最も必要な行為。それには頭の中だけの解釈ではなくって、体が体得するまで練習を積む事、そして続けていく事が大事だと思う。その為にはただひたすら反復する。

昨日の自分を超え、また新しい明日へと向かっていく為にコツコツと確かなものを積み上げていく。そのようにして体得したものは揺るがない、安定的な要素を自身の中に確立していってくれる。そして培った強さや自信はこの不安定な時代の流れの波を楽しみながら乗り越えていく為に必要な舵になる。

明日がどうなるのかなんてわからないから、それを恐れて縮こまらずに思い切って向かっていく。行動する。

怠けて波に揺られるのではなく、一生懸命に勉強して練習して不確かな未来に　ワクワクしながら時代の流れに柔軟に対応していく力を養っていきたい。